'98青少年の科学体験まつり


 今回で2度目の体験乗車のお手伝いとなった。 私が担当したのは2日目で、天気は朝からぐずついていた。
 そんな中でも並んで車いすにのろうとしてくれる子供達のパワフルな体に少しびっくりした。私が残念に思ったことは、父兄の方々の乗車が少なかったことだ。お手伝いのPTAの方以外に何人の方が乗ってくださっただろう。子供達だけで遊びに来る子が多かったからだとは思うが、大人の方々にも乗ってもたいたい。
 ここで提案したいのだが、せっかく科学の祭典に出ているのだから、「科学の目から見た車いす」をプリントアウトして大人の方に配るのはどうだろうか。そうすれば車いすに対する見方も少しは変わる気がする。
 さて、新たにくまさんが購入された。とてもかわいらしく、子供たちをよびよせてくれる役目も果たしてくれた。しかし、車いすを押す側の体験をしてみる・・・という点では、重さの関係もあったり、実際の人間ではないから遊び半分になってしまうなどの問題も残る。
 片付けの時間が近くなると、雨は本降りになってきて少し大変だったが、技術館のときより積極的に片付けにも参加できたので良かったと思う。

島 根 由 華

 


▲今回は途中から雨も降ってきた。


 2日間参加して、車イスに対する考え方が良い方向に向かっていることを強くかんじました。積極的に子供に体験させようとする大人がいたり、子供どおしでも 「車イスの人は、大変なんだね。」と話している子供がいたりしたからです。
 それと同時に、考えが浅いことにも気がつきました。わずかな段差や、ぱっと見る限りでは、とてもゆるやかな坂でも車イスに乗って通りすぎるには辛いからといって、すぐに「やっぱり町に段差や坂はムダなんだ」という結論を出す大人が多く見られました。確かに、車イスを使っている方には、とても不便なものであるかもしれません。が、障害がある人がすべて車イスを使っているわけではありません。
 私自身、つい最近までは坂や段差を ただ減らしていけば良いのだと思っていました。車イスを利用している方がいる一方で、段差や坂をたよりに生活している視覚に障害を持った方がいることを考えられなかったのです。
 今回のように 車イスに乗って様々なコースを回って終わりにすると、多くの人が私のように単純で誤った考えを招くことになるのかもしれないと感じました。
 車イスに乗ることと同時に段差やガタガタ道の便利さも分かってもらえたら、さらに充実したものになるのではないでしょうか。ただ、こうしてしまうと 極端に福祉の方向に傾いてしまいます。科学の要素をとりいれるとすれば、それはまた難しくなっていくとおもいます。
 それでも、一番身近にある科学の材料に、 〜どうして後ろに体重をかけると段をこえられるのか〜 ということが私のなかでは挙ります。私にとって その理屈は難しいことではないけれど、小学生には なかなか分かりづらい事だとおもいます。
 思い切って、車イスのタイヤをつないでいる部分に色をつけて、段を超えられるときとそうでないときの傾きかげんをくらべてみたり、いろいろなところに力がかかると変形して かかっている大きさを目でみられるようにしたりすることを 1周おきにやってみると 並んでいる人が見て理解できると思います。
 これらは、とても単純な発想ですが 次回はもっと色々なことが、待っている間に目で見て分かるような企画があるといいのではないかと思いました。
今回、お手伝いさせてもらえたために、小さな子供の頭の回転が速く、鋭くなっていることを実感しました。そして、この車イスの企画が周りの人にとって必要であることも感じました。とても 楽しかったです。

小向井 歩 美


▲地元PTAの方々と当日の打ち合わせ。


 肌寒い土曜日となった3月25日、私たちは青少年科学体験祭りが行われる、生涯学習センターに降り立った。この大会の主旨は、夏の科学技術館と酷似しているが、地球文めい道のブースが屋外にあるという点で異なる。
 開会式が終わり、続々と人が集まってきた。今回は、地元のPTAの皆さんなどが手伝って下さった。私と一緒だった皆さんはとても良く働いて下さり大変助かった。ただ、常に上手くいくとは限らないので、外部の方にお手伝いを依頼するときは慎重な対応が必要だ。
 また、今回地球文めい堂に新しい仲間が加わった。大きなクマのぬいぐるみ(未だ正式名無し)である。これは、今までの体験乗車に加えて、車いすを押す側の体験もしてもらおうという新しい試みのもとに購入されたのだが、余りにもかわいい為、マスコット的存在になっていた。次回の更なる活躍に期待する。
 今回で数えて3回目の体験乗車となる。だいぶ仕事にも慣れてきたような気もするが、まだまだ未熟者である。次回は是非、もっとラベル取りに挑戦してみたい。

三 輪 恭 子


▲クマのぬいぐるみで介護体験をした。