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3、台所
これは、車いすを使用したまま利用できるキッチンです。
このキッチンもまた、膝が入るように台は薄いものが選ばれています。この台所についてもおもな工夫点をいくつか下記に挙げてみます。

なお今回見学させていただいたモデルは、なるべく多くの収納スペースを確保できるように、ということをモットーに考えられたものだそうです。

通常、車いすを使用したままのキッチンを考える際、車いすが動きやすいように、また調理中に車の切り返しをする回数を減らすためにL字型設計が多くなるそうです。
しかし、このL字型設計ではデッドスペースが交差する部分に生まれてしまい空間を有効に活用しきれないという問題があります。

これを解消するべく、今回見学させていただいたI型キッチンが考案されたようです。

1.手が届く範囲の高さに限度があるため、なるべく多くのものを一定スペースに収納できるよう棚が電動式になっていること。

2.シンクの深さが控えめになっていること。

3.炎が服などに燃え移らないよう電熱器を使っていて、また操作がボタンでできるようになっていること。
 (左の2枚目の写真参照のこと)
左の写真は、IキッチンにしたためにL字型のものの時にはデッドスペースとなっていた部分をうまく収納スペースに変えたところを示してあります。

この戸棚もまた車いすに乗ったまま膝が入るようになっており、L字型に比べて調理スペースが減少していることを少しでも打開するべく棚の最下部が引き出し方式の台になっています
この部分を引き出すと、新しい調理台ともなるわけです。

収納のほかにも、ランプや換気扇はリモコンで操作できるようにもなっていて、離れたところからでも移動することなく操作をできるようになっていました。



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